2016年12月14日水曜日

中坊進二が京都、養源院でお勧めしたいところ

中坊進二の京都旅で、昨年の春に智積院の庭園を見た後に養源院に立ち寄ってみました。 このお寺は豊臣秀吉の側室の淀君が、父であった浅井長政と祖父の浅井久政の供養のために秀吉に願って創建したお寺です。浅井家の菩提寺として有名なお寺です。創建当時は天台宗であったものの、戦後になって浄土真宗に改宗しました。京都にある有名な寺院のいくつかは創建した後に改宗した所がいくつかありますが、近代になって改宗したお寺は大変珍しいのです。 養源院の見どころは、伏見城から移築されてきた本堂の血天井です。これは伏見城の廊下として使用されていたものです。中坊進二の京都旅でも、生々しい戦の傷跡を見る機会はほとんどありません。 血天井の血痕は、関ヶ原の合戦に先立つ伏見城の戦いで、鳥居元忠ほか1000人余りの家来が城を死守して、最後に自刃した際に付いた血の痕です。自刃した家来たちの供養のために、380余名の血痕が付いた廊下が本堂の天井に移築されたのです。今でも生々しい血の痕を見ることができます。 美しい庭園や、見事な襖絵や屏風などの美術品とは異なりますが、凄惨な戦いの傷跡を今に伝える貴重な遺跡として、血天井を見ておくことを中坊進二は勧めます。 血天井の他に、本堂の襖絵は俵屋宗達の有名な作品です。俵屋宗達作の屏風はいくつか見ることができますが、襖絵はこのお寺の本堂でしか現存しないほど貴重なものなのです。 養源院は三十三間堂や智積院のように有名な観光スポットではありませんが、京都を訪問した際は是非訪問してみることをお勧めします。

0 件のコメント:

コメントを投稿